刻み続ける時計


屋上についた。


空は青々としている。

唯愛は空を見上げてつぶやいた。



「柚愛…。」




涙を流した。

どれだけ泣いても、
どれだけ名前を呼んでも、叫んでも、


柚愛には届かない。


心で泣いていた。
唯愛は決して誰にも見せない顔を持っていた。




実は泣き虫で、
恥ずかしがり屋で、
それでもお調子者。

これが本当の唯愛の顔。
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