今日は、いい天気だ。

「な、なんですか」

「いえ、べつに。」

「そーですか」

「ほーら、早くしてー」


首筋にキスをしながら彼が言う。
それだけで、体が金縛りにあったように動かなくなる。


「背、ちっちゃいなぁー」

ちゅ。


「う、うるさいよ…っ」


ちゅ。


「あれ、どしたのー? 手、止まってるよー?」

「誰の…せいで、」


後ろで絶対ニヤニヤしている彼になんとか反抗する。


「ほーらー、はーやーくー」

「……っ、」


腰の辺りに腕を回しながら、尚も首筋にキスを落とす。


「…もう、…ばか…っ!」


くるりと身体を反転させる。

彼と向き合う。

彼に軽くキスをした。


少し動揺したような彼に、にやりとする。

私だって、やられてばっかりじゃないんだからね。

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