恋……スル？-小沢 圭治編-

会社のすぐ近くにあるコンビニに向かい、いつものようにお弁当を二つ買う。


……あ、でも今日はいつもと違うコンビニなんだから見栄で二つも買うことなかったんだ。


習慣ってのは恐ろしい…。

けど買っちゃったものは仕方ない。


空腹と疲れでフラフラした足取りでアトリエに戻り、独り言を呟きながらドアを開ける。



「さぁて、もうひと頑張り──」



すると、私の目の前に誰かがぬっと姿を現した。



「ぅぎゃあっ!!??」



思わず変な叫び声を上げて後ずさると、呆れたような顔をしたその人物と視線がぶつかった。







「せ、専務……！？」