キラリ
せっかく翔太といい雰囲気になってるところだったのに、何でよりによってこんな曲が聞こえてくるんだろう。


私はすっかり興ざめしてしまった。



「すげぇな。

誰が弾いてんだろう。先生かな?」


翔太は私から視線を外し

辺りをきょろきょろとした。


校舎の東側には音楽室がある。


「そうかもね。

ね、もう戻らない?」


私は翔太の手を引っ張り

やや強引に、グラウンドに向かって歩き出そうとした。
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