FlowerRose
「……………」
部屋に戻っても同じ
カイと抱き合っていた女の人と、カイとケンカした時の事が交互に頭に浮かんだ
「…ふぅ……」
思い出すと、今でも涙が出る
あたしだけに向ける優しい笑顔
あたしの体を触る細い指
外国人のような長身
幸せだった時の事が次々と頭に蘇る
「…忘れなきゃ…」
小さくため息をついてベッドに座った
コンコン
窓の方から音がした
「…修人?」
カーテンを開けると、ニコニコ笑う修人が居た
ガラッ
窓を開けて修人を招き入れると、修人はベッド脇に座った
「どうしたの?修人?」
あたしが修人に聞くと、修人は言いにくそうに顔を歪めた
「…?何?言わなきゃ分かんないよ?」
もう一度、修人に応えを求めた
すると、修人はやっとの声で口を開いた