FlowerRose



「…アイツと…上手くいってるみたいだな」


カイが少し目を逸らして言った



「…あ、まあね…」

「…良かったよ…英ちゃんとアイツが…上手くいってくれて」

「…そっか…ありがとね…」



しんみりとした空気が流れる



カイはまだ何か言いたそうな顔をしている



(………?)



「…じゃ、言いたい事はそれだけだから」


カイの意外な切り返しに、あたしは素っ頓狂な声を上げた



「え?」

「アイツが待ってるんだろ?美味しいケーキ屋さんで」

「あっ…」



どうやら、電話の内容が聞こえていたようだ



「…英子、笑って?」



カイがいきなり、あたしに近付いてきた

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