お腹が空きました。
あ¨ぁ?!と杉崎は険しい顔をする。
「っ、そっちかよ。今日はもう遅いし、明日持って行ってやるから。」
チャリっと棚の上から車のキーを掴み、杉崎は冷蔵庫の中を確認した。
「そんな…っ‼無理です無理ですーっ」
半泣きで駆け寄る紗耶に杉崎は渋い顔をする。
「無理っつったってな、こっちもまだ端っこしか完全に固まってないし、お前も帰ってなんだりかんだりしなきゃなんねえだろ。」
そう言いながら杉崎は紗耶に見せるようにトレーを出して来た。
確かに真ん中辺りはまだ柔らかそうだ。
だが、しかし。
「…や、いけます。」
「は?」
「いけますって。」
「いけねぇよ!」
紗耶はトレーをただじっと見つめ、何かに言い聞かせるように呟いた。
「今日甘いもの何食べたか知ってますか。フリスク一粒ですよ 一 粒 !かなりの死活問題です!」
「うるせぇ!!お前もう帰って風呂入れ!んで寝ろ!」
「ここで入ってここで寝ます!」
「ばっっ…っ‼馬鹿な事言ってんじゃねぇ!」
ぐわっと怖い顔をしながら杉崎は慌てた。
「……。」
その後はぁ、とため息をつき、目頭を指でギュッと抑えた後、杉崎は力なくキッチン台に移動する。
「あーもう分かった。分かったから、」