お腹が空きました。
「よっしゃーー!由美ちゃん食べるよー!」
「…あんたのその気合い、マジだから怖いわ。」
食べ放題。
食べ放題だ。
久々の外食に紗耶は腕を握り締める。
ここで本気を出さなければどこでだす。
先ほどとは逆に紗耶は地図を高々と掲げ、由美を引っ張り回し始めた。
パンフレットと一緒に貰ったパスカードを首から下げ、次々と紗耶は食べ物屋を攻略していく。
寿司屋
ピザ屋
餅屋
エスニック料理店
インドカレー店
日本料理店
讃岐うどん屋
たい焼き専門店
ありとあらゆる食べ物屋さんが無理やり道に椅子や机なんかも並べたりして、本当にお祭り騒ぎになっていた。
紗耶は巨大三種たい焼きを頬張りながら(具はこしあん生クリームカスタード)商店街を歩く。
「本当に実行委員会の人達頑張ったんだねぇ。」
普段夜なんかは空いていないようなパン屋を覗きながら紗耶は感心したように呟いた。
「あいつ昔からお祭り男だからね。」
懐かしそうにアーケードの天井を見上げる由美に紗耶は微笑む。