お腹が空きました。
ラーメン屋で一緒になった男性に適当に相槌を打ったり、ソバ屋でこれまた男性に適当に相槌を打ったり。(酷いな)
「…も、紗耶、ちょっとまって…」
お腹を押さえながら虫の息になっている由美を紗耶は振り返った。
「んー?何?」
「あんた…麺の次にまた麺って…どういう胃袋してんのよ…っ」
「え?あ、路線変えようか?」
そういう意味じゃない、と由美は絶句した。
限界をとうに越している由美を見つめ、紗耶は視線をすぐそばにある建物にゆっくりと移しニンマリ笑う。
「な、何よ…。」
すでにヨタヨタ歩きで顔色も悪い由美の腕を引っ張り、紗耶は【街コン実行委員会】と幕が張られたスペースに乗り込んで行った。
「すみませーん!」
「ちょっ…っ紗耶どこ…にっ」
二、三人いるお揃いのTシャツを来たスタッフさんの中に先ほどの爽やかイケメンさんを発見。
紗耶はちゃっかりお兄さんの所に由美を押し出し申し訳なさそうに困った顔をした。
「すみません、由美ちゃん私に付き合って食べ過ぎてしまったみたいで気持ち悪いらしくって…。由美ちゃん案外人見知りなんですけど、彼女の知り合いお兄さんしか思いつかなくって。悪いんですけど由美ちゃんお願いしてもいいですかね?私まだまだ食べ足りなくって…。じゃあ!」
「あっこらっ…紗耶っ!」