お腹が空きました。






ぴーーんぽーーん。






「……。」


「……。」


あまりにも間の抜けたチャイムが部屋を包む。



「…はぁ。」

深いため息をついて、げんなりしながら杉崎は玄関へ向かった。

杉崎の後ろ姿を見送って、紗耶はゆっくり椅子に座りながら熱くなっている首筋に触れる。

今になって火照りだす頬に、紗耶は慌てて腕で顔を覆った。


…食われるかと思った。









ガチャリ


「やっほー。遊びに来たよー。」


「…ワザとなのかお前。」

怖い顔をする杉崎を綺麗にスルーし、牛野は爽やかな笑顔をたたえながら我が物顔で玄関をくぐり抜ける。

「え、なになに?お取り込み中だった?」

「何嬉しそうにしてんだシバくぞ。」



黒々と燃える杉崎をするっとすり抜け、ニヤニヤしながら牛野は廊下を華麗に歩いた。

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