お腹が空きました。


おフランス!!

紗耶はキラキラと妄想を周りに散らかしながら目を輝かせた。

フランスの名産かどうかわからないが、マカロンにフランスパンにエッフェル塔にチュロスが紗耶の頭の中を飛ぶ。


「何回か行った事はあ、、…言っておくが、田舎だぞ?」

跳びはねそうな勢いの紗耶に杉崎は慌てて釘を刺した。

彼女が想像しているであろうような、そんな洗練された町ではないのだ。

「田舎なフランス!おわぁっそれはそれで素敵だろうなぁ!」

生まれてこのかた海外など行ったことがない紗耶は(修学旅行も四国の四万十川どまり)、さらに妄想を膨らませ、杉崎におねだりをした。

「お土産、楽しみにしてますね!」

「おぉ。」

「杉崎さんの舌で確認済みの、最高の味楽しみにしてます。」

「…食い物で決定してんだな。」

「あははっ」

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