お腹が空きました。

どうしたものかと慌てる紗耶に、優子は少し下を見つめたまま続きを話す。


「…分かってるんです。

私が重すぎるっていうのは…。

でも、私…やっぱり気になって…。

サークルでも不意に“紗耶先輩はああだったこんなだった”って思い出話が耳に入ると、いてもたってもいられなくなって…。

意識しないようにしても、勝手に自分と比べちゃって、凹んで…。」


「……。」


…うん、やっぱり物凄ーく思いつめちゃうタイプなのかも。

紗耶は困った顔をして口元に思わず微笑みを作り優子の丸い頭を見つめる。

「それで、悪いと思ったんですけど…。

ついつい良介の携帯見てしまったんです。

そしたら、…ちょうど彼と大きな喧嘩をした時期に室内さんと連絡を取っていたデータがあって。」



りょ、良介ーーっ!!



ガンッと頭を殴られたような衝撃を感じながら紗耶は心の中で叫んだ。

あれか。

あの電話か。

彼女とどうのこうの言っていたが、まさか巡り巡ってこんなところで問題になっていたとは。

「私、それを見てしまった時から、ずっとずっと、ショックで…。

それで、やっとこの前、勇気を出して遠回しに良介に聞いて見たんです。

別れてから室内さんと連絡とったことある?って。


そしたら…ナイって平気で嘘つかれて…。」



良介ーーーっっ!!!!





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