お腹が空きました。
「でね、几帳面だけどどっかズレてて、怖いけど本当はすごく優しくて、思いやりがあって、…まだまだいっぱいあるんだけど、ゆうちゃんは良介のどこが好き?」
「え。」
急に話題を振られた優子は目をしぱしぱさせて紗耶を見る。
そんな優子にニコニコと微笑んで紗耶は彼女の言葉を待った。
「…。」
しばらく優子は机を見つめ、ゆっくりと顔を上げて、幸せそうに答える。
「…笑った…、太陽みたいな笑顔が好きです。」
そのなんとも言えない柔らかい微笑みに、紗耶もつられて胸が暖かくなった。
ああ、本当に好きなんだなぁと感じながら、紗耶は優子の言葉に笑顔で頷く。
「すぐ調子に乗ったり、ちょっと適当なところもあるけど、柔らかい言葉と笑顔でいつも私を勇気づけてくれます。」
「うん。」
「本当に、優しい人です。」
「うん、だったらなにも心配することないよ。」
紗耶はそう言い切り、優子の目をまっすぐ見つめた。
「良介君もさ、食べる人とか食べない人とかで優ちゃんを選んだわけじゃないと思うの。
私も今日ちょっと喋っただけだけどさ、優ちゃん真面目で一途で繊細で、それに綺麗だしさ、十分魅力的な人だと思うよ。
だから全然気にしなくていいし、もっと自信を持ってさ、安心していいんじゃないかな。」