お腹が空きました。
ハッキリとした目鼻立ちに少し色素の薄い瞳。
一人はニコニコしていて一人は始終ブスッとしているから気が付かなかったけど…
紗耶は二人を交互にみながら、あ、そういえばと、話を割った。
「あのー…。“いっちゃん”て……?」
「え?いっちゃんはいっちゃんだよ?この子の下の名ま…」
「姉貴…!いいから!!」
ものすごい剣幕で止めに入った杉崎に亜栗は怪訝な顔をした。
「…やだ、まだ気にしてるの?あんたいくつよ。」
「年齢の問題じゃねぇ。いやむしろ年齢を重ねれば重ねるほどだな…。」
「??」
あーー、気にしなくていい。
そういって杉崎はブレーキを踏んだ。
「着いたぞ。」