お腹が空きました。


「桃汰やめなさい。こちら室内紗耶さん。いっちゃんの…、…っ、ぶくくくっ、秘…」

「亜栗さん!!違いますって!す、杉崎さんの部下の、室内紗耶です。はじめまして。」


「…へぇ、いち兄の…。あ、だから“小さい杉崎さん”ね。なんだー…。 
…ん?あれ?どの道、俺、“ちっさい”って言われてねーか?」


首をひねりながら考えこむ桃汰の隣で黙りながら琥太朗が紗耶にぺこりと会釈をした。

あ、と紗耶も会釈で返す。


「まぁ座りなさいよ。あなたたちの分の紅茶もいれてあげる。どうせゲームでもしてたんでしょー。」


食器棚からカップを出しながら亜栗がブーブー文句をたれた。


椅子に腰掛けながら桃汰が天井を仰ぐ。


「別にいいだろ。今日はオンラインのイベントだったんだよ。時間ギリギリだったから着替える暇なかったのー。なぁ。」


そう話しを振られた琥太朗がこくんと一回だけ頷く。








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