知らない闇と、骸
ルークは、人ではないの?
瞳から零れ落ちる、宝石。
「へぇ・・・。それ、本当なんだな。」
ルークはこの意味を知らないのだろうか。
涙は簡単に止まってしまった。
「・・・。ジロ、行こう。」
「ああ。」
私はジロの手を引き、ルークを退かす。
「何するんだよ。」
「この家は、私のものなの。不法侵入よ。少しでも人のころの名残があるなら、出て行って頂戴。」
「ねぇな、そんなもの。」
「あら、そう。なら人のころなんて無かったということね。じゃあ私との事も全て幻ってことよね?」
なら、私たちに馴れ合う意味は無いわ。
そう言い放って、お父様の机を漁る。
「ていうか、結構そそる格好してんジャン。また付き合ってやろうか?」
「何の話をしているんですか?ところで、あなたは誰?」
「は?」
「ジロ、あなたの知り合い?それにしては馴れ馴れしくないですか?」
眉を寄せて、怪訝そうに相手を見やる。