淫らな眠りへの誘い
家に連れて帰った猫に優しく声をかけながら抱いている美桜

野良猫だろう・・少し汚れている。まず美桜は風呂場で体の汚れを洗った。

そして傷を消毒した。

洗って毛をとかすと品のある毛並みも綺麗な黒い猫だった。

洗ってもらって嬉しいのか優雅に歩く・・

猫って洗ってもらうの好きなのか?
なんか嫌がるような気がするけど・・
飼ったことないから分からないけど・・

名前を考えるという美桜・・

おいおい飼うのかよ

「おばあちゃんのこともあるから飼えないけど・・餌ぐらいはあげようかなって・・名前がないと不便だし」

美桜のおばあちゃんは入院していた。器官も弱ってて咳き込んでいた。
猫の毛なんて付けてったらまずいからなあ・・

「ビー助は?」
美桜が突然言った。目がビー玉のように綺麗だからと
本人はそれがいいとご満悦だが・・

少しダサくないかあと思った・・
俺だけじゃなかった・・えっマジって顔をしかめたような気がした。
まさか猫がなと思った・・
俺の方を見てどうにかしろよっと訴えているような気がした。
気がしただけだけど・・

ふと頭に浮かんだ
「あお!・・青は」
「あお?」美桜は気に入らないよう・・
「試しに呼んでみたら・・」と俺
美桜は咳払いをして
可愛い声で
「ビー助」と呼んだ
猫は知らん顔・・
「青」と呼んだ
猫は嬉しそうにニャーと答えた。
「決まりだね」
少し膨れる美桜・・なんて可愛いんだ


俺は美桜中毒・・美桜は俺の気持ちなんて知らないんだろうなあ




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