幸せまでの距離
ショウマはリクのハンカチで頬を拭い、微笑した。
「リク、ありがとな」
「いいって。俺もさっきまでショウマのこと誤解してた。ごめん……」
リクはショウマに対する警戒心が完全になくなっているのを感じた。
もしショウマがメイに苦手意識を抱いているのだとしても、そういう部分は別にして、ショウマと良い関係を築きたい。
リクに理解を示してもらえて楽になったショウマは、過去に付き合った男性の話をした。
「結局、高校の時付き合ってたその彼女とは別れたんだ。
同じクラスの男子を好きになったから」
けれども、ショウマはその恋を相手の男子に打ち明ける勇気を持てなかった。
フラれるのは当然だと覚悟していたが、それよりも、軽蔑されたり『気持ち悪い』と嫌悪されて距離を置かれることの方が怖くて、告白はできなかった。
「誰にも言えなくて、でも、前には進みたかった。
その時入会してたSNSで、同性愛者専用スレッドがあったんだけど、そこで思い切って相談したら、親身に答えてくれる人が何人かいて」