幸せまでの距離
メイの通う専門学校のイベントは無事に 終わった。
メイが告げるより先に、教師はカナデの 入院のことを知ることとなった。
カナデの親から、学校に連絡があったら しい。
カナデの参加はなかったものの、3日間 に渡るデパートでのイベントを終えたメ イ。
5月の新しい風を頬に受けつつ、メイは リクとの待ち合わせ場所に向かった。
今日、実の父・金山保に会いに行くの だ。
保の住む山梨までは、JRと新幹線を乗 り継いで向かうことになっている。
メイは菜月にこづかいの前払いを頼み、 交通費を確保した。
ミズキはメイに付き添いを申し出たが、 猫の世話を任せたかったので、メイはミ ズキの同行を断った。
メイが駅に着くと、リクはすでに到着し ていた。
前日リクが用意しておいてくれた新幹線 の乗車券を受け取ると、メイは彼に代金 を渡した。
「メイ、これ」
リクは売店で買ったペットボトルの緑茶 をメイに渡す。
「ありがと……」
「じゃ、いこ!」
リクにうながされ、メイは彼と隣同士の 座席に乗った。
ゴールデンウイーク中間だからか、駅構 内は思っていたより空いていた。