テディベアの彼女
柔らかそうな金髪がゆれる。


「病気…?」


なぜだろうか。

それまでの余裕さを少し失ったような瞳。

見た目相応の表情に戻ったように見える。


「君、まさか…」


有人さんが何かを言い掛けたときだった。

ガラッ!と物凄い勢いで扉が開く。

思わずそちらを振り向いた。


「はぁ、はぁ…。
有人!てめぇ何してやがる。」


走ってきたのだろうか。

息を切らせて、顔には汗をびっしょりかいて。

そんな状態なのに、鋭い瞳が有人さんを射抜いてる。


「何って…。
幹斉くんが話させてくれないから、
君のいない時間を見計らって彼女に会いに来たんだよ。」


その言葉に反応して有人さんを見ると、
もう既に元の不思議な雰囲気をまとっていて、
さっき見た年相応の表情は幻だったかのようだ。


「ふざけんな。お前はいつも余計な事しか喋らないのに
自ら会わせたいと思うかよ。」


幹斉の言葉がいつにも増して刺々しい。

最初に有人さんに会ったときも苦い顔をしていた。

…やはり何かあるのだろうか。
< 37 / 63 >

この作品をシェア

pagetop