テディベアの彼女
「ふぅ…」
あの後は大変だった。
お風呂の場所を聞かずに飛び出してきたから、
ただでさえ無駄に広い屋敷の中を小1時間散策するはめになり、
その結果お風呂にたどり着いたのは良かったが、着替えの服を持っていない事にお風呂に入っている途中で気づき慌てた。
だがいざお風呂を上がると何故か着ていた服は消え、着替えが用意してあった。
のだがしかし、用意されていたのは浴衣で、ずっと病院でパジャマ暮らしをしていたため、どう着ていいかわからず着るのに苦労した。
そして帰り道がわからず、また部屋まで30分以上の散策。
もうさんざんだ。
幹斉の部屋は隣だから、戻った時に何か言いにくるかとも思ったけれど特に何もなく、
暇になってしまったのですぐに寝ることにした。
部屋に入り、布団を敷き、歯磨きをして寝る準備を整えてから、グイッと明かりについている紐を引っ張る。
すると一瞬で部屋が真っ暗な闇へと化した。
以前は怖かったはずのそれも、今は全く恐怖を感じない。
自分が怖がられる対象になったから、だろうか。
ふと、水の音が聞こえた気がした。