テディベアの彼女
幹斉は終始無言のまま、部屋を出て行った。

それを見届けて、今度こそ寝ようとすぐに目を閉じた。

色んなことがあって疲れていたのか、それから10分もしないうちに寝ていた。










――う……ょう!


…?


――ごめん、ごめんな…


…誰?


――絶対守るって、言ったのに…俺のせいでっ!


…この声、どこかで…。


『大丈夫だよ、私は。』


え?

私、何を喋っているの?


『あなたたちの為になら、いくらでも利用されてよかったの。』


なにこれ、夢?
利用されていいって…、何?

自分が喋っている筈の言葉だけど、
全くもって私の言葉ではない。

じゃあこれは、誰の…


『とっくにこうなる覚悟はしてた。でもねぇ…なんでかな。』

目頭があつい。

なんでこんなに切ない気持ちになるんだろう。


ずっとこっちに近づいてくる足音がある。

その音は、私のいる部屋の前で止まった。


「…りょうちゃ、」

「『―…にたくない。』」

足音の主の言葉を遮って、頬を伝う涙と共に溢れた言葉。


「『死にたくない、もっと』


もっと、そばにいたかった――。」
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