テディベアの彼女
有人さんと私はしばらくの間、その体勢のままで過ごした後、有人さんのありがとう、の一言を合図にするかのようにそっと離れた。
有人さんに泣いた様子はなかったけれど、有人さんらしい表情にもどっていたから、少しだけ安心した。
「話の続きをするね。
…綾ちゃんを封印するのは、力があり、そして綾ちゃんの指名があった幹斉くんになった。
妖を綾ちゃんに移したあと、僕たちは離れた所から見ていたから、内容までは聞こえなかったけれど、封印の直前になにか話していたのは見えた。」
妖の力は強大すぎた。
綾さんの意識が乗っ取られてしまうまえに……つまり、「綾さん」がまだ生きているうちに封印したのならば、幹斉は愛しい人を殺したようなものだ。
最後に何を話していたのかはわからない。
でも、頭の中に響く苦しそうな声と、悲しい気持ち、そして肌に感じたぬくもりと、頬を伝った涙。この記憶は……もしかしたら。
「死にたくなかった。」
有人さんに泣いた様子はなかったけれど、有人さんらしい表情にもどっていたから、少しだけ安心した。
「話の続きをするね。
…綾ちゃんを封印するのは、力があり、そして綾ちゃんの指名があった幹斉くんになった。
妖を綾ちゃんに移したあと、僕たちは離れた所から見ていたから、内容までは聞こえなかったけれど、封印の直前になにか話していたのは見えた。」
妖の力は強大すぎた。
綾さんの意識が乗っ取られてしまうまえに……つまり、「綾さん」がまだ生きているうちに封印したのならば、幹斉は愛しい人を殺したようなものだ。
最後に何を話していたのかはわからない。
でも、頭の中に響く苦しそうな声と、悲しい気持ち、そして肌に感じたぬくもりと、頬を伝った涙。この記憶は……もしかしたら。
「死にたくなかった。」