テディベアの彼女
私ってワープなんかできたんだ。


飛んだ先は有人さんの部屋だった。





「おわ!良ちゃん……?!」


突然現れた私にびっくりした様子の有人さん。

なんだか少し申し訳ない。

でも、その顔に確信した。

「私、探してる人がいるんです。

直接あったことはないけれど、病気で苦しんでいた私が頑張ろうと思えるようなきっかけをくれた人。



有人さん、髪染めて、カラコン入れてますか?」


そう。

綾さんの話をしている時にふいに零れた有人さんの笑みに既視感を覚えた。

そしてさっきの驚いた顔。

あの人のつくる表情と全くおなじ。


「よくわかったね、カラコンは入れてないけど……
髪はよく元々のものだと間違われるんだよ?」


エメラルドグリーンの瞳は本物らしい。

病室からではわからなかった部分だった。

ハーフとかなのかな?

いや、今はそんなことを話している時間はない。


既に術は半分解けていた。

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