テディベアの彼女
「なんか眠くなってきちゃった。」
鹿を見たときの興奮した状態から一転
かくんかくん、と頭が揺れる。
意識が半分夢の中にあるのが自分でもわかる。
「でも、もう少しで着くわよ?
って。もう寝ちゃってるわね…。」
お母さんが優しく髪を梳いてくれる感覚がするけど
やっぱり眠気には勝てなくて。
夏特有の眩しい日差しを受けながら
短い眠りの中に落ちていった。
「と、ま…」
…―とんとん、と言うリズムを腰の辺りに感じる。
「…こと、良!」
この声は、お父さん?
「んぁ?」
ぱちぱち、と何度か目を瞬かせたら、意識がはっきりしてきた。
私、寝てたんだ。
ぐいーっと、軽く身体を伸ばす。
「着いたわよ?」
あ、お母さん。
…ってことは、ここは――