抱きしめたその後は・・・【おまけ完】

楓side

目の前の光景を、

瞬きもせずに見ていた。

・・・

拓哉は私を守るように

覆いかぶさり、

・・・

私たちの横を、

女の人が走り過ぎていった。

・・・

修也のナイフを握りしめた女の人は、

修也を悲しそうな目で見つめていた。

・・・

「華絵・・・」

「なんてことしてるんです。

次期社長になろうとしてるお方が」

・・・

ナイフを握りしめられていた手からは、

大量の血がしたたり落ちていた。

・・・

修也は慌てて、

自分のポケットからハンカチを

取り出し、手を覆った。
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