抱きしめたその後は・・・【おまけ完】
「そうなのか?

でも、今の口ぶりは、

明らかに知ってるって感じだぞ?」

私をまじまじと見つめ、

目線を逸らそうとしない拓哉。

・・・

ウソはつき通したい。

・・・

私も拓哉を見つめた。

信じてくれる?

・・・

根負けしたのは拓哉だった。

・・・

「楓」

「・・なんですか?」

「どうしても、教えられないのか?」

・・・

私は黙ったまま頷いた。

・・・

拓哉は深い溜息をついて、

私をしっかり抱きしめ直した。

・・・

「楓は言い出したら聞かないからな?

・・・わかった。

相手を知ってるのなら、

楓に任そう」

「・・拓哉」
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