抱きしめたその後は・・・【おまけ完】
秘書室に入って、

目に飛び込んできたのは、

斎藤だった。

「おはようございます・・・

どうかしたんですか?」

・・・

いつものツンケンした態度が

どこにも表れない。

「斎藤さん?」

「す、すみませんでした!」

突然そう言って頭を下げた斎藤。

・・・

訳が分からず、

とりあえず頭を上げさせた。

「なんであやまるんですか?」

「だって、

進藤建設の社長令嬢だと知らず、

無礼の数々・・・」

・・・

なるほど、そういう事か。

「そんなこと気にしないでください。

ここでは、斎藤さんが先輩で、

私は後輩、今まで通り、

ビシバシお願いします」

そう言って笑った。
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