Diva~見失った瞬間から~
「ごめん。寂しかった?」
「え…ううん、もう大丈夫…。」
葉月君が来てくれたから。
「ごめんな。1人にして。」
ぎゅう…と肩回りが締め付けられる。
………安心、するけど。
心臓がヤバい。
葉月君…何かシトラスの香りするし。
頬に葉月君のサラサラの髪が
当たってるし。てゆうか、顔近い。
「…は、葉月君…離れ…。」
「カナ。脈…早い。」
そりゃそうでしょう。
私の首筋に顔を埋める葉月君には、
私の脈拍が聞こえているらしい。
「………っひゃあっ!?」
うわ、変な声出た。
え、だって…何か、首に何か感じた。
「……プッ。カナ、目瞑って。」
「え、えぇ…。」
「瞑れって。」
「は、はい…。」
私はそうっ…と目を閉じた。