Diva~見失った瞬間から~
「……っ…。」
一瞬、首にヒヤッて冷たい感じがした。
な、何……(汗)。
「カナってさぁ。」
「……え…。」
サラッ…と
葉月君の手は私の髪をさらう。
「ピアス開けてないんだな。」
どうやら、耳を見ていたらしい。
「うん。
うちの高校…ピアス駄目だから…。
あ、でも一回開けたよ。」
鈴と居たとき。
私は別にそのままで良かったんだけど
受験間際に先生に見つかって
仕方なく穴を埋めた。
「……また、開ける気ある?」
開ける気…?
「ピアスの穴?」
「あぁ。」
うーん、どうだろうか。
「ピアスがあれば。」
私はいつまで
目を閉じていれば良いんだろう。
「…学校は平気?」
「髪で隠せるよ。」
中学の時もそうだったし。
「……カナ、目開けて。」
葉月君に言われ、私は目を開けた。