イズミの主義

◇突然の訪問者





ピンポーン


ピンポーン



ピンポーン




「…うるせぇ」




鳴り続けるチャイムの音で目が覚めた



時計に目を向けると9時を指している


隣を見るとまだ寝ている泉




頭はまだオレの肩の上、まだ繋がれた手




ピンポーン


ピンポーンピンポーン



「…うるせぇ!」


邪魔すんな!


泉が起きたら終わんじゃん


もうちょっとこのままでいさせろ





もう一回泉の頭にもたれ目を閉じる




ピンポーンピンポーンピンポーン



それでも鳴り続けるチャイム



間隔はだんだん狭まり、ボタンを押す力も強くなっていってる





すると、泉の頭が少し動いて




「…ん…?」



目をゆっくり開ける泉




あーあ、起きちゃったじゃねぇーか




「おはよ?」


そう言うと少し驚いた顔をして



「…あ、おはよ」





そして泉の視線は繋がれた手にいく



「なんで手繋いでんの?」


「いいじゃん」


すると泉は少しオレを睨むと手を振り払って手を離す




ピンポーンピンポーンピンポーン



そしてまた鳴り響くチャイム





「誰か来たの?」


玄関の方を心配そうに見る泉




「誰か来たみてぇーだな」



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