イズミの主義



まぁ、誰なのかはだいたいわかる





ピンポーンピンポーン




「早く出た方が良いって!」



「ムリ、泉と二人でいたいし」



「バ、バカじゃないのっ!?いいから早く出てっ」



開けない方がいい



どうせあいつらだし



穴を覗いて確認する



ほらやっぱあいつらだ



「お父さん?」


そう心配そうに聞いてくる泉




「いや、もっとメンドーなやつ」





『オイ、コラ
啓、中にいんのはわかってる
無駄な抵抗はやめてさっさと出てこい』



扉の向こうから聞こえてくる永司の声




近所メーワクだっつーの




「どうする?」


扉の向こうに誰がいるのかわかった泉に聞いてみる





「なんとかしてよ」



そう言ってソファーに座る泉


すんげーあたし様っすね





ふぅーーー


大きなため息をして少し扉を開ける





「「ヤッホーーー」」



テンションの高いバカカップル…永司と片岡



いつもこいつらはオレん家なのにオレを追い出してここでイチャイチャしやがる



「今日ムリだから帰れ」



「はぁ?なんで?」



永司、お前はやくざか?
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