恋はいっぽから!
「……ない。…ないわ!」
貼り出された沢山の掲示物……。
生徒達の名前が書き綴られたそれに……
私は目を凝らす。
『太田莉奈』。
早速見つけた親友の名前。
その羅列の下に……
私の名前は…
………ナイ。
「有り得ないわ。」
先生方の陰謀か。
はたまた策略なのか…。
ふつふつと込み上げてくる怒り。
……そうなんです。
本日より高校3年生。
めでたく進級したこの日は…
ドキドキのクラス替えの発表。
どうやら……
莉奈ちゃんとはクラスが離れた模様……。
彼女と知り合ってから…
初めてのことだった。