愛のガチ契約
「では皆様。こちらへ。
お足元に気をつけて」

蓮見は丁寧に手を添えて障子を開けて飴子たちの前に石畳を見せた。

石畳はいかにも和を表現していた。

「飴子…これ、和室なんだな」

「なんか流石金持ちって感じだよね…」

バカコンビはただ驚きを隠せない。


「中では茶道専門の者が茶を用意しております。では申し訳ありませんが主が参るまでごゆるりとお過ごしくださいませ」

蓮見は飴子たちが和室に入ると頭を下げる。



「えぇ。有難う」

鞠は営業スマイルですらりと流す。
そして飴子と優希を連れて蓮見に背を向ける。

「それでは主をつれて参りますので失礼いたします」

静かに障子が閉められた。


「やっぱ鞠はすげぇな、飴子」

「…そぉだね優ちゃん」

「あら、ただ少々大げさなだけよ。
でも流石は世界の飯田家ね。
さ、お茶をいただきましょ」

鞠は少しも驚かずに部屋の奥に進んでいく。
中では控えめに綺麗な着物を着たおばさんがひざを付けて頭を下げて待っていた。

「お待ちしておりましたわ。
お茶を煎れてもよろしいでしょうか」

「えぇ。でも飴子と優希は初めてなの」

「そうでございましたか。ではひざをくずして楽にお座りくださいませ。」

着物のおばさんは優しく微笑み、ふかふかの座布団へ促した。

「さぁいただきましょ、飴子。優希」



「「…それだけなんだ」」

飴子と優希は声を小さく会わせた。

そしてふたりはおずおずと座布団に腰を下ろした。
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