誰も信じない
コピーを続けていたら、背後からいきなり肩を叩かれた。

振り向いたら、そこには一樹が立っていた。


「一樹、コピーする書類があるの?」


「いや。」


どうしたんだろう?一樹の顔から笑顔が消えている。

いつもニコニコしている一樹なのに、どうして笑顔じゃないの?

笑ってよ。

笑ってよ。

私は一樹の笑顔が大好きなのに。


「仕事で何かあったの?」


笑顔じゃない一樹の顔を、ずっと見ることができなくて、私はコピー機を見つめながら一樹に話しかけた。











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