淡夢【短編集】
他の人にキミの泣き顔なんて見せたくない……



「頼むから泣かないで……


キレイな顔が台無しだよ?」




「クス……」



サナは僕の胸を軽く押して適度な距離をとり、コートの中から小さな顔をヒョコッと出した。


「ふふっ、そんなに泣いてないよ?」


サナは涙目のまま、太陽のような笑顔を僕に見せてくれた。



キミのその無邪気な笑顔が……




僕の心を清めてくれる……




そんな気がしてならない……




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