人を信頼できない男と愛を忘れた女が出合ったら・・・
再び寝ようとする愛美を叱る。
「おい!!また寝るな!」
叱っても起きない愛美のおでこを軽く叩く。
痛みで目が覚めた愛美をようやく起き上がり、リビングへと向った。
そして、文句も言いながらも林が作ったカレーを間食した。
愛美が食べ終わったのを見て、林が帰ると言い出した。
なら、俺らも帰ろう。
玄関で愛美に言う。
早く帰れとでも言うような表情な愛美。
「じゃあな・・・」
ドアが閉まる瞬間。
俺は振り返り、愛美に『体に気をつけろ』と言おうとした。
でも、できなかった。
彼氏でもない俺が、ましてや愛美に嫌われている俺がそんなことを言えるはずがない。
愛美の彼氏だったら、
あいつの傍に、ずっと居られるのだろうか・・・?