初恋草



「…あ、班のみんな来たみたいだ。
ごめんね、みんなも修学旅行楽しんでね」


「あっ……」





そう言って、斎藤はあたしたちのところに来た。




でも、女の子はすごく残念そう。




別に無理して合わせることないのに。





そう思うのに、なぜか喜んでいる自分がいるのも確かだ。



それにさっき……




女の子たちとしゃべっているのを見て、何故か胸が痛くなった。


こう……



心臓をわしづかみにされたような気分。



変なの。
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