青のキセキ

美空と過ごす金曜日の夜のこと。



週末に綾が来るようになってから、金曜日の夜に二人で会うようになった俺達。土曜日の朝、ホテルをチェックアウトするまで、濃密な時間を過ごす。


シャワーを浴びた後、ベッドへ横たわる美空のそばへ近寄った。



シーツからはみ出た、透きとおるような白い肌。


俺に背を向け、窓の方を向いている美空。



最近、美空の様子がおかしい。


情事の間に何度も切ない表情を見せるようになった。



何を考えてるのか。




そんなの、一つしかない。



綾のこと。




美空の性格からして、きっと言い出せないんだと思う。


綾のことで悩んでるなんて...。





だから、俺から「綾のこと?」と聞いてみた。


その方が、美空にとって言いやすいと思ったから。




そうしたら、美空は...。すごく可愛いことを言ったんだ。



俺が綾を抱いているのではないか...と嫉妬するなんて。



俺に背を向けたまま、自己嫌悪に陥っている美空が、とても愛しく感じた。日が経つごとに、美空への想いが強くなってゆく。



美空の不安を取り除くために、綾を抱いていないことを告げると、驚いたように体を俺の方へ向けた。




ホッとしたような、でも悩ましげな表情を見せた彼女を抱き寄せる。



裸の彼女をギュッと抱きしめ、耳元で愛の言葉を囁けば、耳まで赤くして照れる美空。



「あまり俺を煽んな」



込み上げる欲情を抑えきれず、再び彼女の身体に押し入った。





そして甘い夜は続く...。










































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