青のキセキ


4人で乾杯をした後、なかなか美空が話をしようとしないので、思い切って俺の方から訊いてみた。



すると、緊張した面持ちで姿勢を正した美空が何かを言おうとした。



何を言おうとしているのか。


美空の口の動きが気になって仕方がない。



そんな時――――。




スーツの内ポケットに入れている携帯が震えた。



ごめん、と謝って確認すれば...綾からの着信。



今は出るわけにもいかず、俺は静かになった携帯をポケットにしまった。




美空の話を聞こうと改めて彼女を見れば、再び震える携帯電話。



何なんだよ...一体。半ばイラつき気味で確認すると、俺が電話に出ないからか、綾からのメールが届いた。


『至急電話して』


は?至急電話しろ?

何かあったのだろうか...。


自然と溜息が出る。
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