男の娘、革命!
「離せっ!だからそいつが俺を騙して……!」
「はいはい、いいから乗ってねー。あ、君は後からママと一緒に署に来てね。また詳しいことは、その時に聞くから」
「騙されんなよっ、そいつは――」
「はいはい、いいから乗れやぁっ!」
パトカーに乗らない犯罪者を押し込むお巡りさん。後部座席の窓から、おっさんが犬童に向かって怒鳴るが、中指立てて、舌を出しておく。
その間、二秒。
お巡りさんも犬童を見たため、しくしく泣き真似をしている内に、パトカーは行ってしまった。
「はっ、豚メシ食ってろや、変質者がっ」
ぺっと、唾を吐きつつ帰路につく。