男の娘、革命!


「う、うわさ?」


「はい。僕、そういった噂の類いを収集するのが好きなので」


(陰気、根くらっ!)


犬童、この誠実少年ファンにフルボッコされることを思いつつ、エンジェルスマイルは忘れない。


「ふえぇ、犬童だなんて、ボク、ごつくて嫌なんですよぅ。センパイも、苺ちゃんって呼んでくれたら嬉しいなぁ、なんて。センパイ、かっこいいから、その、どうしても、センパイの前じゃ、カワイイボクでいたくって……。

ご、ごめんなさい、なんか、変なこと言っちゃって……つい、本音が、あうぅ」


「分かりました、苺(ベリー)くん」


(ここまでしても、誠実少年ん!?)


何ということだ。この『校舎裏の告白設定』用いた、デレ萌えをどこ吹く風扱いするとは。

恐るべし誠実少年。


(は?タマねえの、こいつ)


ロリ男の娘が、そんなこと思っちゃいけませんっ。


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