男の娘、革命!
当の人は、どこか嘆息気味に「はい」と了承するあたり、もはや自分は名前よりもあだ名で呼ばれる宿命だと諦めているようだった。
「それで、苺くん。僕に何かご用でしょうか」
(用も何も、愛らしいエンジェルが話しかけてくれることに喜べや、不能)
「えっと、憧れのセンパイがいたから、話しかけたくなったじゃ、いけませんかぁ?」
「憧れって、今まできちんと話したことがないような」
(当たり前だよ、ねくらっ。だあれが、好き好んでてめえに話しかけるかっ)
「ぼ、ボクが一方的に、ず、ずっと、センパイを見ていて……。ふぇ、ごめんなさい……。ボク、男のこなのに、おかしいですよね」
「……、いえ、微妙な方からはよく熱愛されてますから。おかしいとは思いませんよ」
(はっ、落ちたな。この、『陸上部センパイが走る姿を、校舎の窓からずっと見ていた後輩設定』に!
オレを肯定し、慰め、そのままお持ち帰りかぁ。ねくらなこいつの弱味握っても、何もねえが、まあいい。
天神の玉座に登り詰めるための序章だ、まずはこの不能のナニをいきり立たせてやんよ!)