男の娘、革命!
「こっちにいるかなー、いない。こっちにはー?うん、いないねっ」
屋上に誰もいないことを、ロリロリな感じで探した苺ちゃん。
「うん、だあれもいないから。――ちょい、面ぁ貸せや、わた公」
「……」
渉の胸ぐらを掴む――つもりでも身長がないため、第三ボタンあたりを掴み恫喝する犬童に何ら驚きもない。
「先に言っとくが、オレがこうなるのはてめえの前だけだからな。分かるか、わた公。他言無用だからな、バラしたら、締め上げる」
それは暗に、『お前の前でしか本心を出さないんだ』と言っているようなものだが、かつあげ紛いの姿勢では、そのフラグも気のせいに思えてきた。
「あの、気になったんですが、『わた公』って」
「わたるんだなんてクソ恥ずかしい呼び方は、“苺ちゃん”の時にしかできねえよ。周りからわたるんわたるん言われてうかれるてめえも、なんかムカつくしな。陰険根暗なてめえには、可愛いあだ名は相応しくねえっての」