桜舞う頃に
出逢い



出逢ったのは桜の木の下。


必然、だった。


お互いが運命だと、そう感じた。


必ず私は彼の妻に・・・・・

必ず俺は彼女を妻に・・・・・


亜麻色の髪に、紫玉の瞳の姫。


神の寵愛を受け異形とも取れる容姿の姫。

あまりの美しさに、奥に秘され、噂だけがめぐりめぐる…


幼くとも一生の恋だった。




あなたと出会えたのは必然でした。


時の権力者、左大臣家の姫として、暮らしていた自分がたった、一度自由な時間を得たときに出逢った人。

神の寵愛を受けた者としてその証が瞳と髪の色に表れ、それゆえに秘されていた私。

たった一度、その時間も不憫に思った母が与えてくれたものでした。


藍色の髪の、翡翠の瞳を持つ彼。

私と同じく神の寵愛を受ける次期帝と名高い皇子様。


身分ゆえに、この生まれゆえに好きな人と将来を結べないと思った私が愛した人。


幼くとも・・・・・一生の恋で、ずっと愛し続ける人。


また、逢いたい・・・・・・









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