tender dragon Ⅰ
「…ごめん…」
どうして謝るの?
謝らなきゃならないのはあたしの方。
必死で首を横に振るけど、抱き締められてるからあまり意味がなかった。
それでも、希龍くんが謝ることない、って言いたかった。
寒がりな希龍くんが、上着も着ずにここまで走ってきてくれたんだ。
それが堪らなく嬉しくて、もっと泣いた。
「傷つけるつもりじゃなかったんだ。」
「え…?」
ゆっくり離された体。
あたしを見つめる希龍くんと、視線が絡み合う。真剣な目はあたしをジッと見つめていた。