tender dragon Ⅰ


「そっか。じゃあ春斗って呼ぶね」

「はい!」


真剣に話している2人を眺めながら、春斗と2人でカレーを作ってる。

今更ながら、この状況に違和感を感じた。


だって、昨日のこの時間帯には、まだ希龍くんのことも葉太のことも春斗のことも知らなかったのに、今この人達のためにカレーを作ってるんだよ?

あまりよく知らない3人のために昼食を作ってるなんて、変な話じゃない?


「美波さんって、東高に通ってるんですよね?」

「うん、そうだよ」

「じゃあー、待ち合わせはさくら公園でいいっかすか?」

あぁ、学校帰りの話ね。

ほんとに迎えに来てくれるんだ。

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