【完】愛の血−超勝手な吸血鬼
「ねぇ、仁奈ちゃん。私と取引しない?」
「……えっ?」
「裏サイト消してあげてもいいよ?」
「あっ。やっぱり繭ちゃんが……?」
あたしの前にしゃがみクスクスと笑ったまま頷く繭ちゃん。
「な、なんで、そんな事……」
「あんたが邪魔だからに決まってんじゃん」
そう言い放つ声は憎悪そのものだ。
「どうする、仁奈ちゃん?
裏サイト消してあげる。
それに……冬夜君とキスしてた事も許してあげる」
えっ……。
目を見開いたまま動けなくなってしまった。
「見てたの? って顔しちゃって」
そんなあたしの頬に、男から渡されたナイフを当てて。
「仁奈ちゃんって最低だよね。
私が好きだって言ってるのに、冬夜君とキスして。
その上、あたしも好きなのなんてよく言えたもんだよね」
これは繭ちゃんの本音かもしれない。
あたしだって、自分で言いながら思ったもん。
酷いなって。
だけど……