【完】愛の血−超勝手な吸血鬼


「それに、ごめん。なんて謝って。
本当にイライラする」



ナイフを持っていた手に力が入ったのを感じた。



「……っ」



鈍い痛みが頬に伝わった。



「あー、切れちゃった」



クスクス笑う繭ちゃんの目は笑っていなくて。

それが、余計あたしに恐怖心を抱かせる。



「ね、取引しようよ」



ナイフについた、あたしの血を見つめながら



「……冬夜君の事を諦めて、そばに居ないで」



聞いているこっちまで苦しくなる声で呟いた。







< 237 / 286 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop