蒼空~キミの名前を呼ぶ~




「はぁ~、よかった…」



菜緒さんが蒼空の彼女じゃないことがわかって安心したあたしは、つい声を漏らしてしまった。




「なにが?」



背後からした蒼空の声に、あたしはビクッとする。



「へっ!? いや、なにも!!」



「ふ~ん…
まぁいいや、こっち来てよ」



「や、ヤダっ!!」





誰が大人しく言うこと聞くか、バーカっ!!

そんな偽王子さまスマイルで、あたしを騙せると思ってんのーっ!?




「ね、お願い?」



ゔっ…!

いや、騙されないっ!!




「ダメ…?」



はうぁっ!!

上目遣いぃぃいっ!!!!




「ダメじゃ…ない、けど…」



あぁぁあ!! 何てことを!!



「じゃ、来て?」




ドッカーンッッ!!


破壊力、ハンパないっす…。





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